感情・欲望の処理のしかた3種
2005-11-26


私たちの心理療法の重要なカウンセリング技法を「自己洞察法」と呼んでいます。これを、心の病気の人を治療する根本的な心得としてご指導しています。アメリカでは、マインドフルネス、アクセプタンス(M&A)の意味を持った心の処理のしかたの基本の基本であると、評価されています。思想的な宗教の要素ではないのです。
 日本では、坐禅が似ているのですが、アメリカの人たちが大切にする部分を、やさしく教えようとはしていません。日本の坐禅は、宗教的思想と関係づけられています。開祖がいうように、目的をもたないで坐禅するのだ、という「思想」や、「悟り」を得るために坐禅するのだという、宗教的目標を持っています。カウンセリングに用いる「自己洞察法」は、坐禅と似ているが、目標や心得がかなり違っているということです。
 「自己洞察法」を、心の病気の治療に、主として、ご指導していますが、本当は、すべての人が、小中学生から、身につけておくと、社会問題が減少するだろうということが確実な、心得です。

 私たちは、すべての人が、日々、感情と欲望を起こします。感情は、怒り、不安、恐怖、ゆううつ、後悔、悲しさ、嫌悪などが、陰性の感情です。喜び、楽しさ、嬉しさ、などが陽性の感情です。欲望は、食、性、睡眠、などへの欲望、ものをほしがる欲望、建設的なことをしたくなる社会貢献的な欲望など種々あります。人間として自然のこと、社会的にもルールの枠内で認められている欲望もありますが、抑制しないと犯罪になるか、他者を傷つける欲望があります。
 「自己洞察」、M&Aは、こうした、すべての人の感情、欲望についての基本的な心得を、瞬間瞬間実践することです。
 人間が、感情・欲望を心に感じた時の、処理のしかたが、3種あります。

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[心の病の時代]

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